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いまさらアナログレコード ortofon Verto MCトランス(その1)

税込定価 126,500円 の ortofon Verto MCトランスは気になる MCトランス の一つです。

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まあ、買えない金額ではないのですが、たかがトランスに10万円以上をかけるのには少し抵抗があります。(特に、今は VPI Scoutmaster with Signature Tonearm 2900ドル と clearaudio BASIC PLUS 900 ドル + 送料 335ドルを支払ったばかりでちょっと苦しい。)

http://www.hifi-phono-house.com/ では 655,00 EUR incl. 19 % Tax で販売されていますから、円高の今なら個人輸入した方が安いですね。 日本から購入すると 19%の税金は不要ですので送料別で 60,500円か ・・・・(この Shop は日本にも発送してくれます。)

アメリカのショップでも 950ドル。それと比較しても国内の価格はかなり高いです。

海外での価格を比較すると ortofon ST-80 の方が 日本とは逆転して ortofon Verto よりも高いようですが。

内部写真がありました。

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・・・(ため息) これが 税込定価 126,500円 の正体か ・・・

ortofon のサイトによれば

オルトフォンの革新的な技術から生まれました新しいMCトランスフォーマーです。音質は何処までも高く澄み切っており、低音域は暖かく乾いた音質です。音像はダイナミックでオープン、音の広がりがはっきりとわかります。

従来のMC-Transformerとは全く異なるアイデアで開発されたオルトフォン独自のトランスです。

オルトフォンのアンプLMA-801に採用されたR-core transformerと同じ構造で、トランスの心材にアモルファス材を採用しボビンレスのトランスです。アモルファスはmu-metalと 較べてエネルギーを蓄える事が出来ないので低周波の共振を発生する事 がありません。

アモルファスの材をコイル状に巻き、その左右に1次と2次のコイルを巻くという独特の構造です。Dual Coil Systemは磁気遮断が40dBも改良され外部磁界で発生したノイズは2個のコイルの間でキャンセルされます。コイルは一列の整列して巻かれ、各層間は 絶縁されているので、コイル層間のショートサーキットは起きません。

とのことです。で、同じ ortofon ST-80 MC トランス 定価 \88,000(税込\92,400) と比べてどうなんだろう?

デザイン的には ortofon ST-80 MC トランス の方が格好が良いのですが。で、調べていると いつもの KensAudio さんがコメントされています。

オルトフォンから新しいMC昇圧トランス ortofon Verto(ヴェルト)が、MC型のトップモデルMC-Windfeldと同時にリリースされました。

そしてこの ortofon Verto で面白いのはローインピーダンス専用というわけではなく、6個のネジを緩めて本体ケースを外しますと基板部分に4箇所のジャンパーがあり、このジャンパーセットの違いにより 10オーム以下のカートリッジ(昇圧比30dB)と 5Ω~50Ωのカートリッジ(昇圧比24dB)に対応させることを可能にした、ローハイ兼用の汎用トランスとしたことです。

ortofon Verto の心臓部を一言で表現すると、先に発売された同社製プリメインアンプの電源トランスと同じRコアと同一構造をMCトランス用に応用した製品です。

アモルファス材の薄いシートをトランスの芯にしているためボビン(巻枠)もありません。またアモルファスはmu-metalと較べてエネルギーを蓄える事が出来ないので低周波の共振を発生する事がありません。これが本機の明快な低音再生に貢献しているのは間違いないようです。

従来のトランスの巻き方は1次側、2次側を別々に巻くべきと云う考え方でしたが、本機の場合小判型に巻かれたアモルファス材の左右に、1次巻きの上に重ねて2次のコイルを巻くという独特の構造です。

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この Dual Coil Systemは磁気遮断が40dBも改良され、外部磁界で発生したノイズは2個のコイルの間でキャンセルされます。コイルは一列に整列して巻かれ、各層間は絶縁されているので、コイル層間のショートサーキットは発生しません。結果、周波数特性が単に広いだけでなく、昔からのMCトランスに見られがちな低音域や高音域での暴れをVertoではほぼ解消できたとのことです。

さてこの新構造トランスですが、結論から申し上げますとまさしく期待以上でした。

特に中音域の先鋭度の高さは素晴らしく、『雲一つ無い』とは本当はこういう音の事なのでしょう!

精度感の高い楽音でありながら肌触り(耳触り?)は自然素材の質感であくまでも柔らかく、しかも伸び伸びしていますので、堂々とした印象です。

低音域も深々と良く伸びます。しかし従来トランスとの違いはその低音域にアクセントが付かないことです。これは高音域でも同様です。その為でしょうか、ドスの利いた(鳴き=泣き)の入った)サウンドといった要素がありません。

ortofon Verto の性格をさらに活かすなら、組み合わせるカートリッジはやはりWindfeldやJubileeに代表されるオルトフォンのMCシリーズでしょう。

私もそうですが、皆様の場合も音色の違いを楽しむというか、レコード録音にフィットさせる目的で複数のカートリッジを使い分けていますね。

そこでカートリッジ同様、トランスも使い分けてみてはいかがでしょうか。

全てのオーディオ機器がそうであるように、この一台で万能というものが地上には存在しない以上、柔らかい頭で機器のラインナップを揃えていくことはオーディオ再生のさらなる楽しみの拡大につながると弊社では考えております。

なかなか良さそうですね。でもトランスの使い分けをするほどお金が ・・・

それにしても オーディオは謎だらけだなあ。

ところでようやく、clearaudio BASIC PLUS と VPI SCOUTMASTER with SIGNATURE TONEARM が OSAKA,JP 02/12/2009 11:05 A.M. ARRIVAL SCAN となりました。日本に到着です。


ortofon Verto MCトランス

(1)海外ショップ発見

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なお、http://www.takajun.net/video/gallery/mimi_comment.htm では、日本で唯一ネット上で 詩人 谷川俊太郎氏本人による朗読ビデオが視聴できます。