塩野七生著 『皇帝フリードリッヒ 二世の生涯(上・下)』
塩野七生著 『皇帝フリードリッヒ 二世の生涯(上・下)』について知人がコメントされていましたので読んでみました。
かなりのページ数です。上下巻で 600ページ、 5,000円もしますので図書館を利用させてもらいました。
歴史書は苦手とするジャンルですが 著者 塩野七生氏の表現力により、フリードリッヒ 二世の壮絶な生きざまが迫ってきて 大作ではありますが 2日で読み上げました。読んでいると 織田信長の生きざまと重なるところがあるようにも思えます。
第 6次十字軍を編成しつつも外交手段を駆使して無血でエルサレムの奪取を成功させますがキリスト教徒、イスラム教徒 双方から非難を受けます。 イスラム教に関しては この当時から シーア派、スンニ派の闘争があったことなど興味深く歴史を紐解いてくれます。
本題からは逸れますが 異端裁判のくだりで 異端裁判は「 嫉妬や羨望からは何も生まれず、それどころか社会を毒することにしかならない 」 ( 原文ママ ) と評しているところが とある国と重なって妙に気になりました。
知人のお薦めどおり非常に面白い著書ですので一度読まれることをお薦めします。
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