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いまさらアナログレコード clearaudio BASIC PLUS フォノイコライザ 電源部分解 (その2)

カタログスペックには clearaudio BASIC PLUS フォノイコライザの電源電圧が ±25V と記載されていますが、 OP AMP の電源電圧耐圧を考えるとどう考えても高すぎる電圧です。

で、電源部も分解してみました。

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底面の clearaudio BASIC PLUS フォノイコライザ本体と同じ場所に 6角レンチボルトがありますのでこれを外します。前面パネルを、躯体からゆっくり引き出します。こちらは簡単に取り外せます。

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電源トランスは 独 HAHN(ハーン)社の BV UI 395 0083 です。

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115V巻線 が 2回路ありますので、115V <=> 230V 対応変更が簡単にできます。プリント基板の 赤丸部分の半田ブリッジを 2箇所外し、黄丸部分を接続すると 230V 用に変更完了! (しませんが)

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電源トランス外装には 15V x 2 となっていますが、データシートを見ると無負荷時は 18.5V となっています。無負荷時の直流最大電圧は 18.5V x 1.41 - 0.7 x 2 = 25 V ですので、カタログスペックの電圧は出てくるようです。

出力は 15Pin D-SUB コネクタになっており、この整流直後の電圧と、 L7818CV 3端子レギュレータ(詳細PDF) の 18V が取り出せるようになっています。コンデンサ等を省略した回路は以下のような簡単な回路です。

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完全独立 2回路分離構成になっており、コネクタで接続する際に、正負電源として使用できるようになっています。(トランス自体は共有ですが)

テスタで実測すると、115V 入力のところに 100V を接続しているため、電圧が少し低くなっており、開放出力で 20V です。これは ちょっと やばいんでない?

L7818CV 3端子レギュレータ の Vin は Vout より +3V は確保したいところですが、+2V しかマージンがありません。

AC 100V => AC 115V への昇圧トランスを手配するか、AC アダプタ内蔵のトランスを より出力電圧の高い HAHN社 BV UI 395 0099 ( 24VA 2 x 18V )に交換する必要がありそうです。

ただ、電源部を分解したおかげで、clearaudio BASIC PLUS フォノイコライザ本体に使用されている オペアンプは通常の電源電圧耐圧のものであることがはっきりしました。

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なお、http://www.takajun.net/video/gallery/mimi_comment.htm では、日本で唯一ネット上で 詩人 谷川俊太郎氏本人による朗読ビデオが視聴できます。